Free Vitalは、とても多機能ですから、初心者が、使いこなせるようになるには、時間がかかるかもしれません。しかし、プリセットを使うと、すぐにVitalの演奏を楽しめます。
Vitalを使った演奏例
次の動画は、Cakewalk by BandLab プラグインシンセのピアノとドラムプリセットで、ジャズ&ブルースの伴奏を作り、Vitalで、適当なフレーズを弾いています。
伴奏作りの手順も紹介していますから、初心者のVital利用法として、少しでも参考になれば幸いです。
演奏のポイント
Cakewalk by BandLabを使ったVital演奏について、いくつか留意点をとりあげます。
ループ区間の確認
作成した伴奏を繰り返したいときは、ループ区間を設定します。タイムルーラと呼ばれる部分で、直接、区間を指定すれば問題ありませんが、データが入力されたクリップなどの範囲を元に、ループ区間を指定すると、よくズレが生じます。作成時に、チェックしましょう。

フレーズのキーをCにする理由
上の動画では、採用したピアノフレーズのキーを、ドレミファのドから音階(スケール)が始まるC(調)に設定しています。
これは、少しでも弾きやすくするためです。コンピュータキーボードで弾けるキーは、わずか18個と多くありません。演奏するときに、ドを基準にしてメロディを展開すれば、ZとXキーを使うオクターブ操作などを、減らせるかもしれません。

そして、キーがCだと、 黒鍵(上図のW、E、T、Y、U、O、P) を使わなくても、メロディラインが作れます。楽譜は、シャープ(♯)やフラット(♭)とよばれる記号が少なくなり、読みやすくなります。
とくに、ピアノが弾けない、得意ではないという方にとって、黒鍵をたくさん使う調のキーでは、指で音を探すのに精一杯で、メロディを楽しむどころではなくなってしまいます。
上の動画では、黒鍵のミ♭(Eキー)を、1つだけ使っていますが、これは ミ♭ を使うと、ブルースぽい雰囲気が出るからです。
キーをCに調整するには
まず、使用するピアノフレーズのキーを見つけます。通常、ピアノは、低音部でルート(コードを構成する基本となる音)を弾きます(もちろん、例外はありますから、低音部がルート音でない場合は、他を探すことになります)。
動画では、フレーズデータの最下部の音が、ピアノロール鍵盤のC(ド)になるように、データ全体を、上へ移動しています。

トラックデータの重ね表示
各トラックデータ間で、コピーなどのやりとりをする場合、ピアノロールビューで、各データの重ね表示を利用すると、データ(ノート)の位置関係がよくわかり、便利です。このとき、図のように、トラック表示部で、操作します。
