DTM初心者の方には、無料VSTのAmple Guitar M Lite IIの利用を、おすすめします。DAWでの作曲の手順や演奏に、力を発揮してくれます。
インストール方法については、このページ最下部の動画を、ご利用ください。
Ample Guitar M Lite IIの特長
誰でも すぐに演奏できる
一般に、生ギターの演奏技術は、なかなか身につくものではありません。ところが、無料VSTのAmple Guitar M Lite II ギターなら、すぐに弾けるようになります。もちろん、ギターの弦の代わりに、パソコンのキーをたたきますから、生ギターを抱えて弾くリアル感は、まったくありません。
あくまでも、スピーカーやイヤホンから、ギターらしき音が出て、ストロークやアルペジオとよばれるギター奏法で、伴奏が作れるということになります。
簡単に バンドの曲作り
Ample Guitar M Lite IIを使うと、初心者でも、バンド曲が作りやすい利点があります。それは、自動伴奏(1つのキーを押すだけでかき鳴らす)機能によるものです。
バンドといえば、普通、ボーカル、ギター、ベース、ドラムといったメンバー構成です。ボーカルは、伴奏に合わせてメロディを歌いますから、まずは、伴奏作りとなります。
ギターとベースそしてドラムの編成だと、ドラムは、プリセットのパターン貼り付けで、準備できます。
難しいのは、ギターとベースです。合奏ですから、調子を合わせるために、最低でもコード(Chord)の知識が必要になります。初心者は、ここがよくわからないことになります。
しかし、Ample Guitar M Lite IIでは、コード知識のあるなしに関係なく、自分が、パソコンのキーを打ってみて、心地よい、あるいは、使いたいと思うギターの響きを探せば、そのコードやリズムは、自動で、お使いのDAWに記録してくれます。ベースパートも、その記録されたコードを、そのまま利用して、フレーズが作れます。
次は、Ample Guitar M Lite IIを利用した曲作り例の記事です。


Ample Guitar M Lite II使用の留意点
曲の終わりは[A]か[H]キー
Ample Guitar M Lite IIで曲を作るとき、心がけたい点があります。それは、明るい感じの曲であれば、その始まりは、なるべく、パソコンキーボードの[A]キーのコードで弾き始め、必ず[A] キーで終わるように作ることです。
暗い感じの曲の場合は、弾き始めを[H]キー、最後を[H]キーとします。
これは、メロディやベースラインを、パソコンキーボードで弾きやすく、フレーズも作りやすくするためです。なぜ、弾きやすいかは、次で紹介します。
Ample Guitar M Lite IIのコードの仕組み
ポピュラー音楽やジャズで使用しているコード(ネーム)は、アメリカ式のABC名で表示されます。そして、音階(下図コンピュータキーボードの右側の赤字部分)も、ABCです。このAやBを、音名といいます。
ここでの知識は、知らなくても、Ample Guitar M Lite IIを使えますから、無理に、覚えなくてもいいのですが、知っていると、応用はききます。

そして、Ample Guitar M Lite IIのStrummerモードで、キーボードの[A]キーを弾くと、ド(C)、ミ(E)、ソ(G)の和音(コード)が、鳴ります。実際に、弾いて聴くとわかりますが、明るい響きで、メジャーコードとよばれます。
コードネームは、[A]キーのアメリカ式表記の音名を採って、Cメジャーとよばれます。
楽譜などでは「C」とだけ表記される場合が多いのですが、コード表記は、統一されたものではなく、CmajやC△といった表記も使われています。
下図のように、コード「C」を構成する音は、すべて白鍵ですから、黒鍵を使わずに、演奏できます。

次に、右隣の[S]キーを弾くと、レ(D)、ファ(F)、ラ(A)のコード音が鳴ります。このコードの響きは、暗い感じで、マイナーコードとよばれます。コードネームは、音名がDで、マイナーですから、Dマイナーとよび、Dにmが付いて「Dm」と表記されます。 前の「C」と同様に、白鍵だけで構成されます。

もし、楽譜などに「D」とだけ表記されていれば、それはDメジャーで、明るい響きのコードとなり、構成音は、レ(D)、ソ♭(G♭)、ラ(A)です。G♭は、黒鍵の音ですから、このコードを使うと、演奏で、白鍵だけでは弾けずに、黒鍵も必要になる場合があります。
Ample Guitar M Lite IIでは、Dメジャーコードを、黒鍵の[T]キーに、割り当てています。

次に、キーボードの[D]キーを弾くと、ミ(E)、ソ(G)、シ(B)のコード指定になります。暗い響きの音で、Eマイナー「Em」の設定です。構成音は、白鍵だけになります。

こうしてみると、Ample Guitar M Lite IIの白鍵に設定されているコードは、音階の音名をもとに白鍵キーをひとつ飛ばしながら、3つの音(3和音)で構成されていることがわかります。([J]キーは例外で「シ(B)、レ(D)、ファ(F):Bm(♭5)」ではなく、デフォルトで「G7」が設定されています。なお、G7は、4和音です。)
コードを構成する3つの音の中でも、音名の音を、とくに根音またはルートとよんでいます。
ちなみに、[H]キーを弾くと、 ラ(A)、ド(C)、ミ(E)の和音で、ルート(音)は、ラ(A)となります。このコードは、暗い響きでマイナーとなり「Am」と表記されます。

ここで重要なのは、Ample Guitar M Lite IIの白鍵に設定されたコードの構成音は、すべて、♯や♭の付いた黒鍵を使わないという点です。
このことは、Ample Guitar M Lite IIの白鍵に設定されたコードを中心に使えば、演奏用に作られていないパソコンキーボードでも、弾きやすく、音を大きく外す心配がないことになります。もちろん、ベースラインやメロディを作るときも、有効です。
動画を観る
Ample Guitar M Lite IIのコードの仕組みなどについては、動画でも紹介しています。こちらも、ご覧ください。
作曲に役立つ コードの仕組み
インストール動画の紹介
Ample Guitar M Lite IIをインストールしてみたい方は、次の動画が参考になると思います。