【Cakewalk作曲入門 5】ベースギターの参加とキーを調整する方法

作曲入門

 ギターの伴奏に、ドラムを加えても、キー(調)の問題は生じません。ところが、ベースギターを挿入する場合は、フレーズのキーを合わせないと、音が外れてとんでもない演奏になることがあります。ここでは音楽理論なしで曲作りを紹介ということで進めていますから、詳しくは取り上げませんが、旋律を奏でる楽器の合奏(アンサンブル)は、キーの調整が必要なことを覚えておきましょう。

ベースギターを呼び出す

ベースギターを挿入する

 ベースギターの呼び出しは、[挿入]→[プラグインシンセ]から[SI-Bass Guitar]を選択します。

ベースギターの挿入

サンプルフレーズの配置

 ベースギター(SI-Bass Guitar)が表示されたら、フレーズのサンプルから[ELECTRONIC & POP]→「POP-03」を選択します。そして、挿入したベースギターの音がズレないように、マウスカーソルを図の配置位置に合わせ、トラック3に、ドラッグ&ドロップします。POP-03を選んだのは、フレーズがシンプルで、キー調整しやすいためです。

サンプルフレーズの配置

 ここで、再生してみましょう。ギターとベースギターの音が噛み合っていないことがわかります。キーの調整が必要です。

キーの調整法

 ここでは、ギターの伴奏データがすでに完成していますから、ギターのキーに、ベースギターのキーを合わせます。

ピアノロールビューでギターデータを確認

 ギターの演奏データとベースギターのフレーズデータを、ピアノロールビュー(画面)で確認します。まず、トラック1にあるギターのクリップをダブルクリックすると、図のピアノロールビューが表示されます。
 ギターの演奏データは、上下2段で、記録されています。キーボードの[K]キーを指で打ったパターンデータが上段で、コード番号指定のためにキーを打った指のデータが下段です。

演奏データの確認

ギターとベースギターのデータを同時に表示する

 ベースギターのピアノロールビューでのデータ表示は、ギターと直接比較できるように、次図のトラック表示部を利用します。

同時表示1

 「オートロック」が点灯(ハイライト)していることを確認してから、まず、ギターのトラック1をクリック、その後、PCキーボードの[Ctrl]キーを押しながら、ベースギターのトラック3をクリックします。オートロック消灯の場合は、編集中に、誤ってギターデータを壊す可能性があります。
 これで、図のように、ピアノロールビューに、ベースギターのデータが表示され、ギターデータの方は、薄い表示になるものの、2つの演奏データが表示されます。

同時表示2

キーを合わせる方法

 2つのデータを重ねて、キーを合わせましょう。ベースギターのデータを、ギターのコードを記録したデータの位置に、移動させて重ねます。具体的なやり方は、ドラッグ&ドロップやコピー&ペーストで行います。図の赤い丸印部分のように同じ鍵盤(C3と表示されるドの音)の上に、2つのデータが重なる状態にします。
 同様にして、すべてのベースギターのデータを、ギターのコード記録データに重ねて、同一鍵盤上に移動します。

データを重ねる

 再生して聞いてみましょう。はじめに聞いたときよりも、ベースギターの音が、ギターの伴奏にマッチしているはずです。ギターのコード記録データは、コードのルート音(基礎となる音)、または、そのコードの構成音の一つを記録しています。
 そして、ベースギターは、主にコードのルート音や構成音を中心にして、フレーズを弾きます(もちろん例外あり)から、両者のデータを合わせると、音が外れることなく、うまく聞こえます。

動画で確認

 前回までの演奏に、ベースギターを加え、キーを調整する手順は、次の動画で確認できます。

 次回は、【Cakewalk作曲入門 1】から【Cakewalk作曲入門 5】までの知識をもとに、まとめとして、少し長めの曲作りを紹介しています。