初心者の方が、音楽理論なし、演奏技術なしで作曲を楽しむ方法を紹介します。パソコン一つあれば、楽器や機材も必要ありません。必要なソフトは、無料で入手できますし、できるだけ専門用語なども使わずに作曲法を紹介しますから、音楽に興味のあるひとであれば、楽器の経験がなく楽譜もうまく読めないという方も、十分、楽しめると思います。まずは、パソコンを開いてトライしましょう。
ここでは、パソコン上で動作するDTMギターを使います。したがって、お使いのパソコンに「Ample Guitar M Lite II」と、それを利用するための「DAW(Cakewalk by BandLab)」の2つのインストールが必要です。まだ、インストールしていない方は、次をご利用ください。いずれのソフトも、無料で使えます。
<Cakewalk by BandLab>
ブログ:https://trydtm.com/dtm-intro-cakewalk-inst/
動画 :https://youtu.be/stTgRR-eHRw
<Ample Guitar M Lite II>
ブログ:https://trydtm.com/dtm-guitar-agml2-inst/
動画 :https://youtu.be/lOhWgwBwGfw
作曲に入る前に
これから、パソコンで作曲を楽しむ方法を紹介しますが、その内容は、管理人の使用するノートパソコン(Windows10・Intel i3・8GB RAM)での動作ということになります。
特に指示のない場合、はじめてそのソフトを使用する(デフォルト状態)前提で話を進めます。ソフトをいじっている、あるいは、使用環境条件等の違いで、お使いのパソコン画面と図が異なる、うまく動作しないといったことがあります。
ここで紹介する作曲の大まかな手順は、まず、Cakewalk by BandLab上でAmple Guitar M Lite IIギターを弾き、自分の好きな響きを並べてギター伴奏を作り、それに、ドラムとベースギター音源を加えて、バンド仕様の曲を作ります。
作曲の準備
Cakewalk by BandLabを起動して、[新規プロジェクト]→[Empty Project.cwt]で作業画面を表示します。

[挿入]→[プラグインシンセ]→[Uncategorized]→[Ample Guitar M II Lite]をクリック。次が表示されたら、「インストゥルメントトラック」と「シンセのプロパティページ」をチェックして[OK]を打ちます。

Ample Guitar M Lite IIが表示されたら、パネル左上のモード選択で[Strummer]をクリックして、図のスイッチをONにすれば、もう作曲の準備完了です。

音出しのチェック
ギターを鳴らしてみましょう。図の円で囲まれたPlayボタンをクリックします。コード表のコード番号1(Chord 1 )の演奏が始まります。生ギターの演奏では、片手でコードを押さえて、もう片方の手で、弦を弾きますが、クリック演奏では、弦は、自動で鳴らせますから、コード番号のボタンをクリック、指定するだけです。ギター音は、問題なく耳に届きますか?

はじめて作る曲
無事に、ギターが鳴りましたら、作曲を始めましょう。
はじめにコード進行を決めよう
具体的な作曲の流れは、まず、パソコンのキーを打って、自分の好きなギターの響きのコードを、いくつか見つけます。それらを並べたものは、コード進行とよばれます。そのコード進行に合わせて伴奏を作り、最後に、メロディを付ければ、新曲の完成です。
パネルのコード表は、デフォルト(初期値)で「1」から「12」までのコードが設定されています。いくつかコード番号を選択し、 Playボタン をクリックして、ギターの鳴り響く音で、自分の好きな響きを確認しましょう。
また、弦をかき鳴らすストラミングパターンは、パネルの右側に8個のボタンがありますから、イメージに合うと思うパターンを選びます。同じコードでも、パターンが違えば、音の表情も変わります。
適当なコード進行で曲を作ってみた
参考までに、実際の作曲例を紹介します。コード進行は、順番にコード番号の1から4までをクリックしていきます。デフォルトのテンポは、少し速いですから、タイミングをうまく計りながら、2小節(同じパターンの演奏を2回繰り返す)ずつ、コード番号をクリックして、コード変更します。コード番号4まで演奏したら、最後はコード番号1に戻って、新曲のコード進行のできあがりです。詳しい手順は、次の動画で確認しましょう。
クリック演奏の問題点
クリック演奏は、コード表の番号をクリックするだけですから、大変簡単な奏法ですが、次のような問題が生じます。
・連続してコードチェンジをする際、ソフトの仕様上、多少のもたつきが出てしまい、タイミングを合わせるのが、むずかしい。
・演奏の終了時は、最終のコード番号をクリックしてから、Playボタンをクリックするので、ピタリと演奏が止まらない。
・かき鳴らすストロークなどが自動なので、リズムにアクセントなどが付けられず、単調な演奏となってしまう。
と、いうことで、作曲に使う奏法としては、少し無理があります。そこで次回は、コードの切り替えや、パターン演奏に力を発揮してくれる、コンピュータキーボードをとりあげます。